見よう見まねフットサルクリニック
<戦術編>
第1回 フォーメーション1
フットサルの基本的なフォーメーションは左図のような菱形の陣形です。
◎TOP(トップ)
前線に張ってポストプレーを行ったり、スペースをつくる動きをする。相手に取られないボールキープ力が要求される。
◎SIDE(サイド)
左右のサイドで、攻守のポイントとなり、運動量が要求されるポジション。
◎FIX(フィクス)
自陣で相手のTOPをマークする。攻撃時のパス回しの中心となり、フィールド全体を見渡す視野の広さが要求される。
◎GK(ゴールキーパー)
至近距離からのシュートにも怖がらない勇気が必要。大きな声で選手に指示を出す。
第2回 ディフェンスの種類
(2001.3.14)
ひし型のフォーメーションの場合の代表的なディフェンスのタイプを3つ説明します。
(1)オールコートのマンツーマン・ディフェンス
相手の4選手に対して、味方選手が常にマンツーマンでつきます。
相手に対するDFは効果的ですが、体力的に厳しく、また、個人技で劣る場合は効果を発揮できないことがあります。(下図参照)
(2)中央を絞るディフェンス
TOPとFIXにマンツーマンでつきますが、両サイドが中央に絞って、相手TOPにボールを入れさせないことを目的としたディフェンスです。(下図参照)
(3)ハーフコートのマンツーマン・ディフェンス
相手が自陣に入ってきたときからマンツーマンでつきます。味方選手が全員自陣に引いて守る、守備的な形です。実力差がある相手に対して有効で、また前方にスペースがあるため、カウンター一発の攻撃になります。(下図参照)
第3回 相手がひし型の場合のディフェンス
(2001.3.14)
相手がひし形のフォーメーションをとっている場合のディフェンスの基本です。
FIXは相手TOPに密着マーク。両サイドとTOPでDFラインを作ります。
相手FIXがボールを持っているときは、味方TOPが頂点となる山形の陣形をとります。
相手の右サイドにボールが出た場合は、味方左サイドが前に出て右サイドが下がります。
“左サイド−TOP−右サイド”を結ぶ斜めのラインをつくり、これより内側にボールを通させないようにします。相手の左サイドにボールが出た場合はこの逆となります。(下図参照)
第4回 キックオフからの攻撃
(2001.4.4)
フットサルにおいて攻撃は守備以上に難しいものですが、ここでは、キックオフ直後からの攻撃のパラーンをひとつご紹介します。
(1)まず、キックオフはTOPとFIXがセンターサークルに入り、両サイドがハーフウェイラインまで張り出します。
(2)キックオフでボールを前に出したら、両サイドは前へ走ります。FIXは自陣に下がり、TOPは左サイドの選手へパスを出します。
(3)TOPはパスを出したら相手DFを引きつけるために左のコーナーへ向かって走ります。パスを受けた左サイドはさらに前方へ走る右サイドの選手へパス。
(4)右サイドの選手はパスを受けシュートします。
※バリエーションとして、左に向かって走ったTOPにマークがついていない場合はTOPにパスを出してもOKです。
(下図参照)
ポイントは、TOPの動きで相手を引きつけること。右サイドの選手もただ前に走るのではなく、最初は中へ切れ込むような動きを入れてから外に向かうなどフェイントを入れてもいいと思います。
まあ、そううまく運ぶことはないと思いますが、ひとつのパターンとして練習しておくのもいいかもしれません。
第5回 相手がBOX型の場合のディフェンス
(2001.4.13)
第3回で相手が菱形の場合のディフェンスを説明しましたが、今度は相手がBOX型のフォーメーションをとってきた場合のディフェンスです。
BOX型で前線の2人がともに自陣に入ってきた場合は、FIXが一人をマークして、もう一人を左右どちらかのサイドがマークします。どちらがマークするかはGKかFIXが指示するといいでしょう。
残った味方サイドとTOPはハーフウェイライン付近にポジションをとります。(図1)
相手の左の選手にボールが出た場合、味方の右側の選手が前に出ます。左側の選手はやや引いて中に絞り、前方に出されるパスと相手右側の選手の動きに備えます。(図2)
相手の右の選手にゴールが出された場合はその逆の動きになります。(図3)
とにかくこちらの陣地でパスをうけようとする相手選手にはマンマーク。ボール保持者にはドリブルさせないように前に出て、残りの選手がフォローとスペースのカバーをする。ということです。
相手が菱形の時も同じですが、ボールが自陣に入れられてしまった場合は、直ちにマンマークに移行します。難しいね〜。(笑)
マークのずれをしないように、ゲーム開始後に声をかけて確認するようにしたいですね。
図1
図2
図3