■ゾンビ ダリオ・アルジェント監修版

《ゾンビ ダリオ・アルジェント監修版》1978年アメリカ
監督/ジョージ・A・ロメロ、主演/ケン・フォーリー

ジョージAロメロ監督のゾンビもの3部作の2作目であり、ゾンビ映画の最高傑作と言われる「ゾンビ」を見ました。

処女作の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」がTVの深夜放送で話題になり1977年にリバイバル上映されて大ヒットを記録。続編を作ろうとしていたロメロ監督がイタリアのダリオ・アルジェントの援助を受けて共同で脚本を執筆したのが「ゾンビ(原題 Dawn Of The Dead)」である。
実はゾンビには数バージョンあって、アメリカで公開された通常バージョン、ヨーロッパで公開されたアルジェント監修バージョン、後にカットされたシーンを追加したディレクターズカットバージョン。(さらに日本で公開されたのも欧州版をもとにしたオリジナルバージョン)。

今回見たのはヨーロッパ版のダリオ・アルジェント監修版である。

増え続けるゾンビに人々はパニックとなり、町からヘリで脱出した4人は、郊外の巨大ショッピングセンターに居を構える。しかしそこにもゾンビは集結し、さらには略奪者達もやってきて・・・というお話。

この話もゾンビの恐怖と共に、パニックに陥った人間を中心に描いている。
残酷描写も増えているが、なにより迫るゾンビの恐怖、追いつめられた圧迫感がスゴイ。が、それも通常バージョンでの話。
アルジェントが監修したバージョンは編集がメタメタで、シーンの繋ぎがぎこちなく唐突でビックリする。
例えば、ショッピングセンターの入り口を大型トラックで塞ごうとするシーン。
通常バージョンでは、トラックの運転をしながらゾンビを撃っていたロジャーがだんだんハイになっていくのだが、アルジェント版では「1階を塞ごう」という話が出た次のシーンではいきなり奇声を上げるロジャーのカットになってしまう。
他にも唐突なシーンの切り替わりが多くて説明不足の感じがした。

これから見るという人には「ディレクターズカット完全版」をオススメする。

私的面白度★★★
オススメ度★★
バカ映画度★★

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